高知は今桜が満開です。
土日のどっちかで入学式は終えた模様で、今日は新入生向けのオリエンテーションがありました。うちの大学は数年前から理学部全学入試となっており、1年生はとりあえず理学部に所属します。2年に上がるときに専門に振り分けられるのですが、なんとこれが定員なし。希望の専門に必ず入れます。で、まぁ表向きは1年間ゆっくり考えてね、ということなんですけども、その実は、1週間以内で決めないとある程度不利になるような(軽くて4単位ほど専門単位で無駄が出る)仕組みになっていて、最初の履修登録のときに、将来とる専門を想定しなければならないということです。つまり、ここ数日で専門を多くの子が決めます。なんとなく否定的に書いているのは、うちの専門が一般に不人気だからです。挽回する機会がほとんどありません。
今日のオリエンテーションではそんな悩める新入生のために各専門分野の説明会を3回行います。自分の希望する専門の部屋に行って、各専門分野のアピールを聞くのです。第三希望まで聞けるというわけです。もうばっちり決まっちゃってる人は聞かなくてもいいくらいだし、ま、第一希望だけ聞いて帰る人もいるようです。
例年ですとうちの専門分野はすべての回で参加者一桁。実際今年の新2年生は10名しか来ませんでした。
ところが今日の新入生は最初の第一希望では例年どおりの一桁だったのですが、二回目にすごいきて、三回目もそこそこ来ました。うーん、これは、やっぱり地震の影響だと思います。
僕が大学に職を得たばかりのころはちょうど阪神淡路大震災の時の子供たちが大学に入学してきたころで、それをきっかけにしてきた子たちが少なからずいました。しかし地震から15年もたつと記憶のない世代になって、そういう子はまったくいなくなりました。震災は忘れたころにやってくる、ですね。
それが今回の地震で注目度がやや上がったと思われます。
おそらく多くの人が自問自答しているように、このような理不尽な激甚災害に対して無力感を感じています。若者もこの日本の危機に対して何か役に立ちたいと思っているに違いない。そういう気持ちに理学としてどのように答えるのかが問われます。