先日、出張の帰りに羽田空港の本屋で本を物色したところ、珍しく遠藤周作の古いエッセイが新装版で平積みになっていました。別に読むつもりはほとんどないのですが、なんとなく記念に購入。その横に五木寛之の「他力」という本があって、五木寛之って人生訓みたいなのよく書いてるんだろうなというおぼろげながらの印象でこれまで全く読む気がなかったのですが、そのときはなんだかとても忙しくなっているときで、ちょっと他の人にいろいろお願いしないといけないなぁ、と思っていたところだったので、「他力」という題に惹かれて買ってしまいました。
読んでみると、これは遠藤周作の仏教版とも言うべき物で、思いやり深い本でした。まさしく底流に流れるは遠藤周作の赦しと同情(shareですね)の精神でして、それを仏教の教えになぞらえてお話ししてるんですね。遠藤周作も晩年はインド仏教哲学なんかも勉強していましたし、小説「深い河」ではインドを舞台にして、信じる対象はたまねぎでもなんでもよいと述べていますね。
実は一つ前の出張で、日本の大学の先生で仏教教義かなにかを専門にされている先生がダライラマと会談している本を買ったのですが、そのころからなんか手に取る本が仏教づいていていて、まるで導かれているようです。怖い怖い。
ツイッターでもダライラマさんをフォローしてますけども、英語でなんかぼそっと言う言葉が深くていい感じです。米国で講演会に行ったときになんとも気さくなキャラで驚きましたけども。昨日か来日のために出発したらしいです。今月末に横浜で公演会するみたいです。
いや、「他力」ですけども、
・人は何かをなすときには他力なしではなし得ないわけで、まったくもって感謝の気持ち。
・他の人のためになにかをなすことは実は自分の幸福でもある。
・他の人に安心して迷惑をかけられることは人を信じることができている証。
・苦しいときには他力に頼ることを憚っては行けません。
ちょっとこんがらがりそうな考えをまとめてみましたが、まとめると安っぽい感じがするなぁ。
クラウド系とかウィキペディアなんかこうウェブ上の一時期はやったWeb 2.0とかいうとことからの流れで、一般人参加型のコンテンツ充実系はまさしく他力。ツイッターも他力。
他力はキーワードになりうるんじゃないかなぁ、と思います。