海外送金

 私のドイツの滞在費は、すべて日本の研究費を基にしているので、円です。ドイツの研究所やどこからもユーロはもらっておりません。すなわち、円をユーロに変えて国際送金する必要があります。渡独前にいろいろ検討した結果、郵便局の送金が最も安いということで、ドイツで郵便局にあたるpostbankに口座を作ろうとしたところ、長期滞在許可証がでるまで口座は作れないと言われました。うーん、どうしたものかと思っていたところ、日本人からいい情報をもらいました。

 クレジットカードからのキャッシングです。キャッシングすると利率が高いと思われるかもしれませんが、それは決まった決算日まで待っているからです。目的は送金なので、キャッシングしたらすぐ返済してしまうと、すごい少ない利子でお金を手にすることができます。他手段の送金手数料などと比べると大変安いらしい。

 私のクレジットカードでのキャッシングを早期に返済する場合、日本のフリーダイヤルに私本人が事前に電話する必要があるとのことでした。返済日の利子を計算してもらうためです。フリーダイヤルへ海外からかけることは、基本的にできないらしいです。ですので、クレジットカード会社に質問メールを出して、フリーダイヤルではない電話番号を聞き出しました。こちらから日本に電話をかけるのには、Skype電話を使いました。大変安い。多分500円くらいでこの手の電話が一年分程度持ちます。

 さて、先日イギリスがEUから抜けるという国民投票の結果が出ました。その結果、なぜか安定通貨と思われている円に資金が流入してきました。すなわち、円が強くなりました。春に1ユーロ125円くらいだったのが、一気に110円くらいまで下がりました。(来る前に郵便局でユーロに変えた時は1ユーロ130円でした。)日銀がものすごい量的緩和で円の価値を薄めて、マイナス金利でさらに円の価値を薄めていて、さらに日本政府の借金がでかすぎて円の信認が危ないと煽られている昨今にもかかわらずです。円強すぎ。

 なにはともあれ、これは、今こそ送金の時であると思って、銀行にキャッシングに行きました。すると、1回でのキャッシングは500ユーロまで、1日のキャッシングは1000ユーロまででした。もうちょっとやりたかったんだけどな。そのままATMで銀行口座に入金しようとしたら、なんかおかしなことが起こりました。どうもヨーロッパでは高額の現金入金は一般的ではないらしく、ほとんどのATMで入金はできません。限りある入金できるATMを見つけ出し、さっきキャッシングした500ユーロを入金しようとすると、100ユーロ返して欲しかったらキャンセルしろ、みたいな表示が出ます。そんなこと言われたらキャンセルします。試しにもう一度やってみたら今度は150ユーロ返して欲しかったらキャンセルしろ、と身代金が増額しました。これはいかん。ということで、これまで何度かお世話になってきた現金窓口に行って口座に入金してもらいました。

 で、三日後くらいに返金したところ、手数料込みで1ユーロ115円くらいでお金を手にすることができました。1ユーロにつき15円も違うと、100ユーロで1500円、1000ユーロで15000円も違います。これはでかいですよ。