牛肉アレルギー

 ずいぶん前に書きました、「娘の卓球大会初勝利のステーキでオエオエになった」話。

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肉の油に胃が過剰反応する老化の一種と思い、寂しい気持ちになったものでした。念のため人間ドックで調べてもらいましたが、胃は綺麗そのもので胃酸過多の様子はない、とのことでした。その後、ネットでいろいろ調べてみると、牛肉アレルギーというものがあるらしい。多分これに違いない。

 ところが11月の野外調査で食べた四万十牛は食べられました。いい牛肉は大丈夫なのかな?で、年末の飲み会がちょっと高級なところであって、牛肉のたたきみたいのを冒険して一切れ食べてみたところ、ダメでした。ここの牛肉、高級じゃないじゃん!と思ってお品書きをよくよくみると、牛じゃなくて鴨でした・・・。あらららら、鴨でもくるのか。症状は全く同じで、食べて5分くらいで消化器系の過剰反応からオエオエくる感じです。一旦オエオエくると、口に入れるものすべて受け付けなくなります。食ってはオエ、食ってはオエとトイレに駆け込みまして、お店の人に心配かけるくらいでした。1時間くらいで落ち着いて、最後に出た好物のホタテの炊き込みご飯はなんとか食べられました。

 牛だけじゃなくて鴨もだめなら、他にも何かあるかもしれないと思って、アレルギー検査を受けました。結果はハウスダスト系にちょっと反応が出るも、他はまったく反応なしでした。牛もクリア。鴨は検査項目になし。全体的なアレルギー体質を示すIgEという指標もかなり低い値でした。

 その病院の先生にネットで得た知識を問うてみました。

「どうもマダニに噛まれると牛肉アレルギーになりやすいとか」

「よくご存知ですねー。島根大学にそればっかりやってる先生がいるんですよ。高知にもときどき講演に来ますよ。」

 忘れもしない、最初に発症したのは2年前の野外巡検でのバーベキューでした。マダニに噛まれてすぐレアな牛肉を食べたのがよくなかったのだと思う。

 島根大に専門の先生がいる、という情報をつてにまたまた調べてみると、もっと専門的なことがわかってきました。

 海外では結構昔から牛肉アレルギーの人が多い地域に偏りがあることがわかっていたらしいです。マダニの唾液?がアレルギーを引き起こす原因であることも徐々にわかってきました。アレルギー物質はアルファーギャルというガラクトース二つがなんかでくっついた糖鎖で、四足動物に多く含まれるとのことでした。特に牛肉に多く含まれており、ある閾値を超えると反応するとのことです。反応も様々で、肌に出る場合や呼吸器系、消化器系などがあるようです。私の場合は牛肉のみで、消化器系に反応がでるパターンです。この経路は大腸ガンか何かのガンに対する抗がん剤と同じ反応経路らしく、牛肉アレルギー持ちには使用してはならないという論文もありました。将来気をつけないとな・・・。ある論文によると、マダニに噛まれてから時間とともに反応物質が減るので、時間を開けてから食べれば発症しない可能性が高まるとのことでした。野外調査するみなさん!調査後のバーベキューは気をつけてください!

 で、あれ、おかしいな。鴨は四足動物ではないし、調べてみるとアルファーギャルは含まれていないらしい。アレルギー検査でも牛肉は引っかからなかった。どうも私の場合は、これまでに報告されていないアレルギー物質に反応しているのかもしれない。

 牛肉だけだったら、食べなくても生きていけるので避けるようにしてください、鴨はそんなに食べるもんでもないからこれも避けて、とのことでした。少しずつ食べて閾値を上げていくという治療法があるようですが、そこまですることないんじゃない?とのことでした。妻は安い肉で済む!と喜んでいます。

 最後にお断りしておきますと、私は全く専門外ですので上記の情報は誤解や不確かなことが含まれている可能性が高いです。信用してはいけません。