米国での最後の夜。雨が降ってました。待ち合わせた店がいっぱいで、店の前でどうしようかみんながわいわいやっていた時、タバコが吸いたくなって裸の街路樹の下でタバコを吸いだしました。すると、その店のちょっと横の窪んだ屋根のあるところから、
「おーい、こっち来なよー。」
と呼ばれました。知らない人。ただの地元の人。だがしかしタバコ仲間です。
「おー、ここはいいですね!」
と言って合流すると、
「おい、お前、何使っているんだ?」
と私の手元を指差して聞いて来ます。
え?っと思って手を見ると、いつもの携帯灰皿を持っています。あまりに自然なことなので、そう言う姿勢でタバコを吸っていることすら気にしてませんでした。
「あ、これね、It's Japanese style!」
「日本ではみんな使っているの?」
「いや日本では外で吸うことすら難しいんで、あんまり使ってないかも。」
「そういえば思い出したわ、ワールドカップのロッカールームを日本チームがきれいに掃除して帰って行ったってな。日本人尊敬するわ。」
「ま、普通です。」
「その灰皿の使用は法で定められているのか?それとも文化?」
「法では強制されてないです。文化ですね。」
「すごい!こっちでは売ってない、俺はどうすればいいんだー。」
ってな感じで、期せずして日本人アピールしちゃいました。