「大学の仕事が忙しすぎて研究が進まない!」とよく言いますわ。一般の方々は、大学の先生は研究が仕事で楽しくやってるんだろうというイメージを持たれていると思いますが、そんなことは決してありません。
我々のいう「大学の仕事」とは研究のことではありません。研究は趣味みたいなもんですね・・・。
例えば、入試。学部ではAO入試、推薦入試、私費外国人、帰国子女、社会人、センター入試、一般入試、いろんな入試があるもんです。大学院でも修士・博士の入試があります。これらがローテーションで回って来ます。
あと会議。学科会議、学部会議、部門会議、専攻会議等のそれぞれのレベルでの最終決定会議の他、事前の委員会が多数あります。学務委員会、入学・卒業委員会、改組委員会、・・・・・、いっぱい。
あと、授業ですね。これはわかりやすい仕事ですが、これもいわゆる「大学の仕事」であって、研究ではないです。が、将来の卒論に向けて研究につながる重要な部分でして、授業自体はあまり苦ではないです。最後にテスト採点成績付け。
他、突発的には、担当学生が問題を起こす、退学する、休学する、教育実習に行く、などでよくわからない作文をさせられます。
さらに、出張手続き、物品購入手続きも煩雑です。外国出張計画書、学生旅費申請書、謝金依頼書などなど。物品はすべて検収印をもらうためいちいち物品を見せに隣の建物へ持って行きます。その後書類手続き。だいたい後回しにします。
といったことをなぜにこんなにうだうだ書いたかというと!先週は全くそんなことがなかったからです!先週、米国人の教授とその学生がやってきて一緒に高知の地質調査に行きました。その前まで延々と「大学の仕事」で疲弊してまして、ほんとこの野外調査は心の潤いとなりました。バドミントンはできなかったんですけどね。
教授の学生はアメリカ人の学部学生と台湾人の博士課程の学生でした。台湾ネタで盛り上がりました!アメリカ人の学部学生はやっぱりしっかりしてましたね。
木曜日に主にうちの研究室の学生を呼んで飲み会をしました。うちの学生の英語力は非常に低いのですが、好奇心旺盛でコミュ力が高いからか、思いの外アグレッシブに話しかけていました。それ見てるだけで面白かった。
アメリカ人のメンバーと野外調査を楽しんでいる間にも、放置中だっった論文の修正をちょろちょろやってました。ドイツでやった研究の結果を書いた論文です。ドイツでお世話になっていた共同研究者のミヒャエルは10月からハレ大学でフルプロフェッサーになったばかり。すごい忙しい中、短期集中で猛烈にチェックしてくれました。
私「締め切りまであと24時間あるから!お願い!」
ミヒャエル「明日の朝までに途中経過を送るわ!」
みたいな、ドイツと日本で昼夜逆転のやりとり。なんとか締め切り40時間すぎに修正論文を投稿できました。その締め切りも3週間延長したんですけどね・・・。
野外調査とか論文はいわゆる「研究」で楽しいところですね!
次回は大学教員のもう一つの仕事である「社会貢献」について書こうかと思います。