2月になりました

 あっという間に1月が終わり、2月に入りました。

 明日、米国のポスドクがやってきて、3週間かけて、忙しい同僚の助けを借りて分析試料の作成と前分析を行う予定です。私もできる範囲で手伝います。彼の招聘は私のプロジェクトの一部で、飛行機代だけ負っております。

 彼の帰国の翌日に、私もニュージーランドに出発です。9日間ほど。で一旦帰って来て、また3日後にニュージーランド。これは研究航海で2ヶ月間です。帰国は5月の頭。

 この2月が勝負です。会議が四つ、高知の飲み会がいまのところ三つ(プラス東京トランジットで一回と最初のニュージーランドでオフシャル一回)、あと来年度の卒論関連でちょろちょろ、の中、なんとか論文を一本書きたいなー。全く進んでいませんが。

 前の土日は愛媛の松山へ行って来ました。日曜日に愛媛の高校生のサイエンス研究発表会がありまして、審査員をやりました。当初依頼された先生が都合が悪くなって代打です。ついでに前日入りして、ばぁちゃん、おじさん、おばさん、いとこのところに泊めてもらって、一杯やりました。いい機会をいただきました。鶏肉のうまい居酒屋に連れて行ってもらいました。鶏肉もよかったし、最後の出汁茶漬けが最高でした。

 で、本番の審査。200名ほどの高校生と40ほどの研究発表があつまりまして、盛大に行われました。朝10時から15時過ぎまで、昼休み挟んで延々と発表を聞き続けました。だいたい一件15分程度。審査は私を含めて6名が一般部門の27件を担当しました。10分程度で発表を聞いて、5分ほどの質疑応答。審査項目に質問の理解力と適切な回答という項目があり、なんか質問しないといけないなぁと思ってとりあえず最初に手を挙げるのですが、なんと場合によっては高校生が私と同時に手を挙げます。

高校生「あ、すいません」

私「いやいやいやいや、どうぞどうぞどうぞ」

と、高校生に質問を促します。すばらしいことです。引っ込み思案な日本人はどこにいったのかな?こういう場で質問のない学生は高知大にいっぱいいる。今回の発表会では発表する高校生は自分の研究を愛して止まず、おもしろさを伝えようとする姿勢がすばらしかったです。聞く方の高校生も鋭い質問をばしばしやって、議論が活発でした。日本の未来は明るいですよ。

 とはいえ、どうなのかとは思うけども、研究って楽しいばかりではない、とか彼らにいうべきかどうか。専門性が進むと、本当に誰も知らない世界が分かって来る。そこが研究者としての始まりですね。じゃ、何を知るべきなのか?どうやって知るのか?その理解がどれほどすばらしいことなのか?そういう研究設計を自らできるようになるには、あと10年くらいかかるんじゃないかな?私なんか博士とってもできませんでしたよ。

 研究者にならなくても、そういう目的の発見、人へのアピール、他人を巻き込む力というのは社会のリーダーとして重要なスキルだと思います。そういうの伝えたいのだけれども、言うのも無責任だと思わなくもない。こういうの言う必要なくって、自分の経験で掴み取るものなのかもしれないですね。だって、そう言うスキルを身につけるのが大切だと言ったって、どうやるかは具体的に言えないもんね。とにかく知的好奇心によってチャレンジしつづけるだけでいいんだよ、といえばよい、かな。