すごい納得した韓国フェリーの事故原因

 連日韓国のフェリー事故のニュースが溢れかえっておりますね。
 夕べ、ネットを徘徊していたところ、大変納得のいく原因説明がありました。
1)フェリーを上に増改築し、重心が上がっていた。
2)異常な過積載で不安定であった。30トントラック3台(実際はこれらも過積載で50トン)が船首から見て右側に配置されていた。
3)コンテナが甲板に載せられており、重心が上がっていた。
この段階でかなり安定性が損なわれていたのではないか?と。横ぶれで重心に姿勢が回復能力が劣る状態。

 なぜ、インチョン港を出ることができたかというと、燃料を満タンに積んでいたからだと。燃料タンクは船の最下部にあり、振り子のおもりの役を担っていた。その燃料タンクのおかげで重心が下げられていた。

 しかし、航行中に燃料がどんどん減って行き、振り子のおもり効果が下がり、現場付近ではもうバランスぎりぎりになったところで、進路を修正するべく右へ切った。その変針はたかだか1度とかそんなものだっただろう。その微妙な変針がきっかけとなり、船は左へ大きく傾斜、その傾斜のために船は大きく右へ曲がって戻らなくなった。エンジンを切って潮に流され北上(これが第二の右カーブに見えている)。

 というものでした。証言として、操舵手が「普段より大きく曲がった」と証言していること、三等航海士が全速力で右に変針しようとしたことなども、上記のような状況と符合するのではないか?

 とすれば、直接的な事故の責任を負うべきは、このような過積載を強行した運行会社であり、赤字経営を強いられている韓国経済であると言えるかもしれない。
 とはいえ、事故が起こったときの対処に問題があったことは船長が全面的に責任を負う必要がある。この事故時の対応のまずさについては、船上勤務3年で兵役免除という法律があり、韓国には志の低い船乗りが多いからではないかという指摘もありました。命を投げ出して救助に当たった船員も居たという話なので、必ずしも当てはまることではないです。

 このような原因だとすれば、最近ではJR北海道の不祥事や福知山線脱線事故など、経営上無理を強いることのある日本にもあることと言えるかもしれない。事故時事故後の対処はまた別で、東日本大震災などを見ても、日本の方が上だと思う。いや、民主党原発対応を考えると、同じかなぁ。