古い記事ですが、なぜか今頃はてなで話題になっていました。
YOMIURI ONLINE - 学士力を中教審が定義 大学卒業に厳格な認定試験も
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070910ur21.htm
また大学でめんどくさいことが新たに始まるのかと勘違いしましたよ。
うちの大学でも確かに数年前から学士力試験というのを試験的に行っています。それまでの卒業の要件に新たに別の要件を加えるには、入学の時から告知する必要があるということで、現在来生には試験的に受けてもらっている状態です。実際に卒業要件に取り入れたら一体どういうことになるのか？様子を見ています。聞くところによると、平気で零点とかいるようです。来年度くらいから本当に卒業要件に組み入れられそうですが、少し運用を考えなければならないでしょう。
今のところ、この試験で落とす気はあまりないです。急に留年生が増えても困ります。急に卒業生の質が上がるわけでもないです。問題は将来どんどん学生の質が下がって行ったときに、現在のレベルを維持するために、どのような努力が必要になって来るか。これが怖いです。
うちの大学では確かに学力のレベルは年々下がりつつあるかもしれません。しかし、大学で学ぶことは、学力がすべてではなくて、思考方法や問題設定能力であって、そのことを自覚してもらうことです。最近ますますそう感じるようになってきました。社会での活躍の場はいろいろあって、すべての人が役割を持っているということです。卒業生の活躍を見ていると、ほんとそう思います。ま、僕は大学で学生と一緒に遊んでいるだけですけども。
