クロマグロのモナコ提案否決

 朝の日課はYoutubeのニュースコーナーの再生回数の多い動画を見ることです。素人がテレビニュースを引用している動画を見ます。切り口がおもしろい。


 今日見たのはクロマグロの国際取引を禁止するモナコ提案をワシントン条約に入れるか入れないかの話。
 嫁と話していたときは、マグロの危機は今に始まったことじゃないので保護の方向に力を入れ始めたのはいいことだ、少しくらい日本で食べにくくなっても仕方がない、と思っていました。ところがどうもよく見てみると、地中海で行われている畜養マグロは対象外ということで、どうもきな臭い匂いがしますね。資源保護の観点からいくと、稚魚を根こそぎ取って行く畜養こそ問題が大きいのです(昔本で読んだネタ)。どうも地中海マグロ利権拡大の政治的匂いがぷんぷんする。そこに同調する欧米と中国は日本バッシング的な姿勢が見え隠れしなくもない。(追記:何か勘違いしたみたいです。中国はむしろ日本のために頑張ってくれたという報道をあとで見ました。)


 そんな中、今日見たYoutubeの動画は、フジテレビのニュースでの木村太郎のコメントと関西テレビアンカーのキャスター山本浩之さんのコメントを比較する物でした。


 木村太郎曰く、「でもねー、あのねー、クロマグロがなくなったら寿司が成り立たないみたいなこと言い出してるんですけどね、でもね、クロマグロだミナミマグロだなんて言い出したのはここ数十年のことで、本来の、あのー、寿司に、江戸時代なんてのはねあの頭部捨ててたんですよ、赤身が本流なんですよ、だから、近海マグロで十分なんですよあのー、ほんとに、お寿司を成り立たせる主役は。」


 うん、ま高知ではあまりマグロ食べないしね。別にいいんですけども。こうやってかき出してみると、近海マグロで十分という結論を赤身が本流という話とリンクしていいのかよくわかりませんね。テレビのコメンテーターというのは適当なことを言うので気をつけろ!


 で、アンカーの山本さんのコメント
「ま、こうした日本の高度な養殖技術ってのはね、ほんと心強い限りだなって思いますけど、あの今回の問題こうやって噴出してからいろんなテレビ番組みてると、もともとマグロって言うのは寿司屋ネタの主役じゃないんだからとかね、だからそう目くじら立てなさんなと言う人いるけど、とんでもない話で、あのー、それで生計を立てている方も大勢いらっしゃって、それも含めて食文化って言うわけですよね、であのー、今回も、くじらも同じなんですけど、環境保護だけならともかく、政治的側面とかそういう理由、匂いがぷんぷんするじゃないですか、だからこういった日本たたきに対しては譲るべきところは当然譲らなければいけないっていうところもありますけども、粘り強くね、国際会議でも主張し続けてほしいなって思いますね。」


 と、こうやって比較すると、どちらが深く勉強して誠意のあるコメントをしているかは明快ですね。まったく価値は人に依る。社説とかありがたがって読んでいる場合ではないよ、と思いますね。自分で学ぶ姿勢が必要だなぁ、と。でも真実がどこにあるかは分からない。面白い世の中です。