オペラ!

 先週末、兵庫県西宮まで行って、オペラを楽しんできました。ドイツの友人のオペラ歌手が出演されるということで、数ヶ月ぶりに再会いたしました。

 ドイツ・キールのオペラは大変身近な雰囲気で楽しんでいたのですが、今回見たオペラは日本の高級オペラ!セットも巨大で凝っているし、衣装も頻繁に変わるし、ホールも巨大。観るこちらもやや緊張します。ですが、友人のオペラ歌手が歌いだすと、キールと同じ!巨大なホールなのに低音でもすごい響く!あー、これだよこれ、彼の仕事はすごい!ドイツで日本人が活躍するためにどれほど大変だったことでしょう。それをそのまま日本でやればよい!西洋の文化を日本に伝える、まったくそのままの人ですね。

 

 一方で私はどうかというと、ドイツでの研究者としての立場と、日本での大学教員の立場ってのが違いすぎる?のか、日本の立場に合わせることに汲々としている気がします。ドイツが気ままで楽しすぎたのがよくなかったか?

 

 公演後、楽屋に入って行きまして、舞台裏の雰囲気を見ることができました。オケ、歌手、メイク、衣装、ほか多くの方々が関わってできてますね。

 再会を喜んで、友人とその友人の飲み会にお邪魔して、美味しいお酒を飲みました。つーか、飲みすぎました。声楽家の大学の先生(科研費とったって!すごい!)、演出の方、オペラ歌手の方とそのた友人の友人たちと、楽しくお話しすることができました。夜中の3時くらいまで飲んだでしょうか?ホテルで寝て、朝10時くらいのバスで高知に午後2時くらいに無事戻りましたが、二日酔いで家でもぐったり。よく寝まして、充電しました。

 

 いやー、貴重な経験をいたしました。ありがとうございました!

夏!

 日本の夏は湿度が高すぎですね。全くもって不快です。ビールは美味しいです。ご飯(炊いたお米の意)もまだまだ美味しいです。

 この間、いろいろありました。

 まずは前回のポストで言ってたラジオの放送。もう10日前か。当日は院試があり、私自身聴くことができませんでした。ネットで落とせます。興味のある方はどうぞ!

高知大学ラジオ番組 | 高知大ポータル

 これの7月9日のやつです。聞きどころは抜けきらない栃木弁、英語の通訳のあたふたしたところ、英語が聞き取れる人はガビーの言っていることと私の翻訳の一致していないところなど、面白いと思います!ドイツのストライキの話からの、それでもいろいろ助けてもらって心に染みるまでの説教モードへの無理矢理感などもいいと思います!

 

 相変わらず昼休みのバドミントンにはまっております。体育館でやるんですが、入った瞬間からもう汗が滲んでヤバさが感じられます。そっからバドミントンでどばどば汗出ます。すごい充実感!終わった後、水シャワー浴びて外に出た瞬間の風の清々しさは素晴らしいですが、スガスガしいのは勘違いで、すぐ不快になりますね。午後はだいたい使い物になりません(いかんやろ)。

 

 先日の土曜日は、飲み友達の出産祝い昼食会に参加しました。ドイツから帰国する時にすでに妊娠のことは聞いていたので、北ドイツの挨拶言葉Moin moinが書いてあるよだれかけを探していたのですが、見つかりませんでした。しばらく諦めていたのですが、ふとネットで探してみたところ、ドイツのサイトで売っているのを発見!なんと国際便に対応していたので手に入れることができました。ドイツ語のサイトでしたが、グーグルで翻訳しながら購入。慣れたもんです。

 お子さんはまだ三ヶ月弱で、めちゃくちゃ可愛かった。みてて飽きませんね。人見知りしない、しっかりしたお子さんでした。えらい!いつもの飲み友4人で近況を報告しあい、楽しい時間を過ごしました。

 

 土曜日曜はまぁのんびりしているのですが、午後の1時間ほど、スポーツセンターへ行って、しばしば娘と卓球をします。今娘は卓球部でめきめき実力をつけてきており、そろそろ負けそうです。娘は部活で使う結構いいラケットを持っているのですが、私のラケットは家庭で遊ぶ用のカサカサのラケット。これはいかんと思い、私用のちょっといいラケットを買いました。早速新しいラケットで対決したのですが、そういう問題ではなかったようで、同じようなミスを連発してしまいます。youtube動画でイメトレしながら、練習が必要です。今年一杯でもう敵わなくなるでしょう。水泳は気がつけば一気に抜かれていたし・・・。ピアノもカリグラフィーも負けました。英語とバドミントンは負ける気しない。

 

 次の楽しみは土曜日のオペラです!ドイツの友人が兵庫でやるオペラに出演します!これは本当にすごそうです。チケットを取り置いてもらっていて、公演後、楽屋までお邪魔してチケット代払って、飲みに行く約束しています。キールのオペラの時と同じ動きなのですが、キールのオペラのような身近な感じはしないと思うので、やや緊張。日本はなんか緊張するな。いやーしかしほんと楽しみです!

 

ラジオの収録

 先週末はラジオ収録をしてきました。FM高知大学で高知大学を紹介する番組がありまして、そこで私のドイツ滞在について話して欲しいと依頼をいただきまして、面白そう!と思って二つ返事で引き受けました。実はずいぶん前に依頼をされていて、当初の予定では一ヶ月以上前に収録するはずだったと思うのですが、諸事情により先週末に延期されました。そのおかげで、米国からの学生の高知滞在とちょうど被りまして、これはいい機会と思って私のドイツ滞在と米国学生の高知滞在をいっぺんに紹介することになりました。ほんとちょうどよかった。

 その学生にとってラジオの収録が初めての経験だったので、とても楽しんでくれました。私は3度目か4度目くらいだったので、まー、適当に話せばいいだろうとタカをくくっておりました。学生とのやりとりを通訳するのもまぁ適当にやっとこう、と思っていたのですが、実際やってみると、えらい冷や汗かきました。

 ドイツで学んだことの一つは、英語は適当で十分通じる!ということですね。ドイツ人は綺麗な英語を話しますが、他の海外から来ている非ネイティブの中にはそれほど英会話に達者でない人たちもいます。彼らとはめちゃくちゃな英語を使っていましたが、十分こころを通わせることができました。通じることが大切で、ちゃんとした英語をしゃべることはそれほど重要ではありません。そんな雰囲気に慣れていたので、ラジオ収録にもお気軽に臨んでしまいました。いざ、アナウンサーの学生への質問を英語で通訳してみると、あれ?これでよかったっけ?多くの人が聴くよなー、中にはあいつとかあいつかあいつとか、いやその他にも英語できる人聴くよなー、やべー間違った英語喋っちまうよー!と思って脂汗が・・・。どちらかというと、ちょっと英語できる日本人に聞かれたくない、感じですかね。我々が科学で道具として使う英語は、ほんと片手間でやってますからね!英語会話に専念して勉強している人には負けますからね!それよりも地質の専門性が、その新たな発見としてのサイエンスが国際的に認められるかどうか、中身が大切です、我々にとっては!とか、言い訳しがちな小心者の日本人ですね。

放送はもうちょい先です。詳細はまた後ほど。

 

Rejected!

 今朝、恒例の寝床でのメールチェックで、ついに先日修正稿を投稿した論文のDecisionが返ってきました!高速でチェック!速攻で残念文章を確認!

 

・・・。

 

 

リジェクトでした。

ですが、リジェクトとは書いてなくて、残念ながら掲載できないと真摯に述べさせていただきます、といったようななかなか格調高い英文でした。

いやー、残念ですけど、いい夢見させてもらいました。もうちょっとのところで、やっぱだめー!というのが私に似合っている気がします。ここで通っちゃったら私らしくない、というか。

ですが、確実に私自身の科学に関する成長を感じております。おっさんですけど。科学に関する成長という意味では、満足しております。こころ穏やかに過ごせているのは、仕事上の成果に十分満足できていることと、それ以上に大切な人との繋がりが充実しているためと思います。

 

 

とか言って、とか言ってというわけではなくて、そうだからこそ、まー、気楽に次の高級雑誌へ狙っていきます!すごいところに出すだけ出して、すべて失敗してもいいっぺ(栃木弁)。とりあえず、挑戦してみよう、で、だめだったら満腹満足できるでしょう。

 

ということで、関係者の皆さん今後ともよろしくお願いいたします。

 

はっしー

野外調査

 今週の月曜日から、米国の付加体研究者と一緒に高知の野外調査に行って来ました。なかなか面白いアイデアを持っている方で、私もちょっと見る目が変わりました。

 うーん、彼の仮説を証明するにはどういうデータを取ればいいか、どういう産状に注目すればいいか、なかなか好奇心をくすぐられるいい調査でした。やはり鍵は物理観測ですね。物理観測は基本的に”現在の”地球の状態を遠隔操作で理解する手法ですが、大量にデータが取れて、なにやらぼやっと傾向のようなものが現れる。例えば、現在のアラスカ沖とチリ沖では、あるデータに異なる傾向が現れます。微小地震の起こり方とかですね。実は高知の地質を数千万年の時間軸で見ると、アラスカ沖みたいな時もあったし、チリ沖みたいな時もあったので、高知の地質を見るだけで、地球物理観測で現れた両方の違いを岩石の変形の違いとして捉えることができるのではないか?といった視点です。面白いですね!

 これまで同じ場所を何度も調査しておりますが、このように新しいアイデアを持つと同じ場所に行っても全く異なる視点で異なるものが見えて来ます。まったく地質はどれだけ奥深いのか!高知の地質は宝の山ですね。

 まだぼやっとしたアイデアなのですが、やっていくうちにどんどん形がしっかりと現れてくることでしょう。

 で、米国の付加体研究者と一緒にやってきた修士の学生さんがいるのですが、彼女はそのまま高知に残りまして、夏までの二ヶ月半の間、高知で研究を続けます。すぐ横に研究の話し相手ができたので、私の頭がもっと研ぎ澄まされていくことを期待しています。学生なのでまだ知識が少ないところがある感じですが、ちゃんとこの夏のプロジェクトマネーを取って来て、先生からも別に給料をもらっているので(欧米の理系ではほぼ当然のこと)、研究に対する姿勢がしっかりしています。日本の大学院生は、研究を仕事と認めてもらえず、先生の弟子で未熟者な学生といった風に社会的に思われているので、タダ働きどころか、高い授業料を払って先生の指導をありがたくいただく立場となっています。国際的には異常なことです。国際的には日本の大学院生は”奴隷”と言われております。というか、わたしが積極的に奴隷みたいだと言いふらしております。でかいプロジェクトを取れば、日本でも何年かはポスドクを雇うことが一般的に可能となりつつあります。しかし、米国やヨーロッパのように修士の院生にプロジェクトから給料を払うのは日本ではほぼ不可能です。

 まー、いっても仕方ないことだろか。私の場合、高知の学生とのんびりやることで十分満足していますけども。この日本の状況で国際的に十分戦えることを示してやるのだ!と、カッコつけていきます。のんびりと戦うみたいな、一見矛盾した文脈ですが、よりカッコつけている感じを表現しております。